製材業について

無垢材ができるまでの心意気


丸太から木取る、乾かす

尾山製材は、長年、障子・襖を製造する建具屋向けに木材を販売していた。障子・襖は細い角材で曲がらない材を要求される素直な直材の丸太で、100年以上の樹齢の木材が求められる。木材の表情を見て木取る「製材」と、ハサに立てかけて風雨にさらして木のアクを流す「乾燥」を今でも行なっています。また、木に応じた天然・人工の「乾燥」の組合せから、日本の気候に馴染み、長く使い続けられる木材を生み出しています。

 

国産広葉樹の面白い杢目

国産広葉樹は、直材に育ちにくく、山の中の環境によって多様な育ち方になるために、玉杢・縮み杢・虎斑や墨流し杢(スポルテッド杢)という面白い杢目が生み出されます。弊社の虫喰い楢材は墨流し杢(スポルテッドウッド)により、材面に墨が流れたようなに仕上がるため、多くの方に愛用していただいています。国産広葉樹の提供を通じて、富山と周辺地域の木材の魅力を一人でも多くの方々に伝えていくと共に、自然との共生も目指していきたいと考えています。

 

無垢材ができるまでの工程


1.原木の買付け
国内外の良質な無垢材が集まる木材市場や地元の森林組合の土場などを回りながら原木を仕入れます。原木を見るうえで小口や側面の情報しかないかなで製材後の板を想像するには経験値しかありません。確かな目利きが必要。曲りの少ない柾目材を要求される建具材を製材して70年余りの尾山製材では、祖父の代から信頼を寄せている材木仕入れ力により高品質な材木の確保に努めています。



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2.原木の製材
原木の大きさや乾いたときの歩留まりを考えながら製材寸法を決るときとお客様のご要望に応じて製材寸法を決めたりして製材しております。原木の大きさは直径1mほどで長さ10mくらいは製材できる製材機を保有しているので大きな一枚板などもサイズに応じて製材できます。できるだけ歩留まりを良くすることで無駄のないモノづくりを目指します。



3.天然乾燥

針葉樹や広葉樹でも木は伐採後に丸太で長年置いておいても全然乾きません。杉の建具材は屋外でハサ掛けをして雨風にあてて木の灰汁を落して材面の色の均一な仕上がりになるように工夫しています。広葉樹は桟積みして数か月~1年くらいは天然乾燥させて人工乾燥機にいれて乾わかしてます。適切な含水率にすると、後の収縮やひび割れを防ぐことができます。



4.人工乾燥

中温蒸気式乾燥機を改良して、断熱性能を高めて原水改良を施した乾燥機を使用しております。通常の中温蒸気式乾燥機よりも短期間で木材の乾燥焼けによる材面の色もよく仕上がります。材木の反り曲がりが少なく歩留まりが向上にも効果が出ております。